オメガ3脂肪酸のはなし
現代の食生活に欠かせない栄養素と言われているオメガ3脂肪酸。DHAやEPA、DPAなど、今注目されている栄養素です。
脂肪やアブラは悪者ですか?いいえ、どうやら「良いアブラ」と「悪いアブラ」があるらしい、というお話。
オメガ3脂肪酸が世の中から注目されるようになったきっかけは、北極圏などの寒冷地に暮らすイヌイットの人々に心臓病や動脈硬化が非常に少ないことが発見された1970年代にさかのぼります。
イヌイットの食生活は魚類がメイン。冬の間は脂肪分たっぷりのクジラやアザラシを主食とし、非常に大量の脂肪を摂取します。肥満や心臓病、動脈硬化は高脂肪食品の摂りすぎが原因のひとつであるはずですが、この矛盾をどう理解すればよいのでしょう。
もしかすると、脂肪の中には悪作用をもたらすものがある一方、体に必要で重要な役割を持つものがあるのでは?これらの着想からオメガ3脂肪酸が研究の対象となったのです。